あらゆることが哲学を要求する、そんな時代にわれわれは生きています。

まえがきで切られたこんなカッコイイ啖呵に惹かれて読み始めた。
佐々木健一 美学への招待
美学への招待 (中公新書)
できるだけ平明な言葉で美学について語り、門外漢を美学に引き込もうという意欲にあふれた本。

たしかに、オリジナルの体験が複製体験のあとに来て、複製の再認になっているというのは、倒錯した事態のように見えます。

(第4章 コピーの芸術から)
問題は、なぜわざわざ本物に触れて感激しなおさなければならないのか、ということかも。