安全その2

鄭容疑者の運転技術に不安、保護者が以前から園に訴え
 滋賀県長浜市立神照幼稚園の2園児殺害事件で、保護者が交代で園児を送り迎えする「グループ送迎」に鄭永善(日本名・谷口充恵)容疑者(34)(殺人容疑などで逮捕)が戻った昨年9月以降、犠牲となった園児の保護者らが「車での送迎が危ない」などと園に訴えていたことがわかった。

 遺族は「鄭容疑者の運転が危ないという意味だった」としているが、当時、園側は鄭容疑者のことかどうかを確認せず、対策を取らなかった。

 伊藤宏太郎・市教育長らが23日、記者会見で明らかにした。それによると、同園の主幹教諭は昨年5月、犠牲になった女児の保護者から「鄭容疑者はグループ送迎のルールを理解していない」との相談を受けた。鄭容疑者本人の希望でもあったため、6月からは鄭容疑者だけ個人送迎とした。

 しかし、鄭容疑者は「グループ送迎に戻りたい」と園に伝えたことから、9月に復帰。この後、女児の保護者から「危ない。何かあったらどうしてくれる」との相談を受けたが、園側は「一般的な事故の危険性」を指摘されただけと受け止め、対応しなかった。

 中川明園長は「今思うと、真意をくんでいなかった。申し訳ない」と謝罪。伊藤教育長も「グループ送迎を根本から見直したい」と陳謝した。

(2006年2月23日22時5分 読売新聞)

目的は「我が子の安全をはかること」なはずなのに、それが「園の決めたルールに従うこと」にすりかわってしまい、おかしいと思いながらも子供を預けていた。
こういう状況って社会のいろいろな場面でおこりうることだと思う。そこから抜け出す方法を探さなければいけない。